オツイチ小説再生工場 工場日誌

読者参加型企画『オツイチ小説再生工場』の途中経過と、作家・乙一の謎に包まれた日常がわかる、乙一さん公式ブログです。

2012年09月30日(日)

ジョジョと犬童監督のおもいで


最近、舞城王太郎先生のジョジョのノベライズ『ジョージ・ジョースター』が出たじゃないですか。
それでちょっとおもいだしたことがあるんですよ。
僕も昔、ジョジョのノベライズを執筆したことがありましてね。
『The Book』という題名で出版されてるんですが、それを書くのに5年くらいかかってしまったんですよ。
といっても5年間その執筆だけやっていたわけでもなくて、生活費をかせぐためにいろいろな仕事をはさんでの5年間だったんですけど。
しかしまあその5年間、書き直しの連続で、何千枚もボツ原稿を量産しつづけていたわけですよ。
原稿から、ゴゴゴゴゴ、という音が聞こえてこなくて、うまくいってなかったわけですよ。

そんなときにですね、犬童一心監督にお会いする機会がありまして。
少人数での飲み会みたいな席だったんですよ。
僕がお店についたとき、すでに編集者や監督がいらっしゃってたんです。
僕がご挨拶をしていると、とある方が僕にこう言ったんですよ。

「ジョジョ、どうですか?」と。

僕は当然、ジョジョの執筆状況のことだとおもって、
「かんばしくないですねえ」と返事をしたんですよ。
そしたら場の空気が変になったんですが、そのときは意味がわからなかったんですよ。
後から気づいたんですよ。
その当時、犬童監督の映画『ジョゼと虎と魚たち』の試写がおこなわれていたんです。
どうやら僕になされた質問は、

「ジョジョ、どうですか?」

ではなくて、

「ジョゼ、どうでしたか?」

だったのではないかと。
つまりジョゼの感想を求められていたのではないかと。
監督を前にして「かんばしくないですねえ」などと言ってしまったのではないかと。
後になって、はっと気づいたのですが、
結局、犬童監督にそのことをお詫びしないままなのでした。

その日のことをおもいだすと、
うわ〜、となるんですよ。
どなたか、犬童監督に近しい方、
おつたえしていただけないでしょうか。
このような誤解があったのだと。

ほんとうに、すみません、犬童監督、、、、
「ジョゼ」もちろん最高でした。







Posted by 乙一 at 08時49分

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